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ケーススタデ

“フッ素フリー”時代に対応する熱転写ラベル用接着剤を共同開発

環境への影響から繊維業界全体が“フッ素フリー化”へと舵を切る中、繊維用化学薬剤のトップメーカーである日華化学株式会社は、早くから「フッ素フリー系撥水剤」の研究と開発に取り組んできました。その成果として誕生したのが、フッ素を全く含まない撥水剤「NEOSEED®」です。同社は一方で、フッ素フリー系撥水剤を用いると、従来の熱転写ラベル用接着剤ではラベル剥離のリスクが高まる可能性があることに着目。その問題を解決するため、当社に新しい接着剤の開発を依頼しました。そして両社の共同開発によってNEOSEED®に対応した新しい熱転写ラベル用接着剤が作られました。

1. 調査

互いに情報を出し合って理解を深め、開発すべき熱転写ラベル用接着剤の姿を探る

まずは撥水剤の特性と熱転写ラベル用接着剤の剥離性能の関係をより深く理解するため、両社互いに撥水剤や熱転写ラベルについて情報を出し合い、共有しました。フッ素を含まない撥水剤であるNEOSEED®に適した熱転写ラベル用接着剤とはどのようなものなのか。目指すべき道筋を探りました。

2. 開発

求める性能の接着剤を、粘り強い開発工程によって完成させる

NEOSEED®は、蓮の葉のような凸凹構造を持つことで撥水効果を発揮します。その構造に入り込み、かつ濡れ性の高い接着剤を目指して開発に着手。両社が緊密に連携し、2年に及ぶトライ&エラーを繰り返した結果、十分な性能を持つ熱転写ラベル用接着剤が完成しました。

3. 提案

撥水剤と熱転写ラベル用接着剤を同時に提案することで、確実に顧客をつかむ

撥水剤の性能と併せて、熱転写ラベルの接着性能もお客様の気になるポイント。お客様には、NEOSEED®の提案と同時に、対応する接着剤についても伝えることに。海外の展示会でもその方法で展開し、欧州の大手ブランドからも引き合いを得ることに成功しました。

NEOSEED®の特性を消費者に伝えるためのハングタグ。

パートナー情報

福井県福井市に本社を持つ日華化学株式会社は、繊維加工をはじめ、金属加工、紙・パルプ、クリーニングの各業界で用いる薬剤や、化粧品の開発・製造・販売を手がける、東証一部上場の化学メーカー。主力事業の繊維向け加工助剤は、国内シェア第1位を誇ります。1941年の創立以来、着実に拡大を続け、現在は日本を含め9つの国と地域に13の拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。信条は、「製品を売るにあらずして技術を売る」。

https://nctexchem.com/

NEOSEED® is a registered trademark of NICCA CHEMICAL CO., LTD. for its brand of Perfluorocarbon (PFCs) free Durable Water Repellent Agent in one or more, but not all countries.
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